「ビシャガキ」とも「ブシャガキ」もいわれる仏壇や神棚にお供えする木。
仏壇・神棚にお供えする木
ヒサカキは、主に神事で使われる切花の代用として用いられますが、葉に光沢があり美しく常緑樹なので、庭木や生け垣としてもよく使われています。寒い地域では榊(サカキ)が生育しないため、ヒサカキを代用として用いることもあります。地域によっては仏壇に供える枝ものでも利用されます。春には小さくて目立たないですが、クリーム色のスズランに似た釣り鐘状の花を咲かせます。稀にピンク色の花が咲くことがあります。花は独特の強い匂いがあります。雌雄異株もしくは両性花を咲かせる株もいます。雄株以外には秋になると黒い果実が実ります。種が多いので食用には向きませんが、果汁が多く熟すと甘いです。野鳥が好む果実です。花や果実を楽しむ植物ではないからか、雌雄や両性花の株かを特定しての生産ができておりません。「ビシャガキ」とも「ブシャガキ」、「ビシャコ」、「ビシャ」、「ヘンダラ」、「ササキ」などなど、地方で呼び方がいろいろです。中国原産のツバキ科の常緑樹で、年間を通じて艶のある葉をつけるためサカキ同様に縁起の良い木とされています。サカキよりも耐寒性があり、サカキの少ない関東地方以北では本種をサカキと称することも多いです。名前の由来は幾つかあり、小型のサカキを意味する「姫サカキ」、サカキに似るがサカキではない「非サカキ」、実が沢山なる「実サカキ」、日当たりを好むため「陽サカキ」などの語源が知られています。日本に自生するヒサカキも多く、移植もしやすいため、榊よりも一般的な庭木と言えます。