Daucus carota subsp. sativus
暑さに強くカロテン豊富で栄養価が高い。
「黒田五寸人参」は、長崎県大村市黒丸町の黒田氏が丸山五寸と長崎五寸を交雑して作出した品種です。根の色が非常に濃く、中心部まで濃紅橙色で、カロチンの含有量も非常に高い特徴があります。高い栄養価を持ちつつも肉質は柔らかく人参臭さがありません。食味は最高品質で生食やジュースに最適です。肉付きと根ぞろいも抜群で、病気にも強いので手軽に栽培できます。播種後100日くらいで収穫可能です。
ニンジンは中央アジアが原産の根菜です。冷涼な気候を好みますが、苗の段階ならある程度耐暑性があります。種まきから収穫まで3~4か月ほどと比較的短く、連作も可能ですが、発芽率が低く、過湿にも弱いため育てるのは少し難しいです。
系統としては細長い東洋系と太短い西洋系があり、古くから薬用・食用として栽培されてきました。日本には東洋系ニンジンが最初に江戸時代に中国から伝わりました。その後西洋系ニンジンが導入されるようになると、東洋系ニンジンは栽培の難しさから生産量が減少し、戦後は西洋系品種が主流になっています。
くせのある香りがあり、加熱すると甘みが出る。家庭でも煮物や炒め物などに良く使われる常備野菜の一つです。