自宅でぶどう狩りを楽しみたい!・・・
けど、ブドウ栽培って難しそう~。でも大丈夫、ブドウ栽培が初めての方でもぶどうの特徴をよく理解して、コツさえつかめばしっかりと花を咲かせて果実を楽しむことが出来ます。
こちらの「ぶどうの育て方」では、家庭園芸で美味しいブドウを収穫するために、ぶどう栽培にまつわる様々なHow toをご紹介します!
さあ、ひと味違った『大人の家庭果樹栽培』をはじめてみましょう!
ブドウはブドウ科ブドウ属のつる性落葉果樹です。日本全国栽培可能で生長が早く、収穫量も多いため、近年家庭菜園で密かにブーム到来の予感・・・。つる性なのでアーチやフェンスに絡ませたり、フェンスに仕立てて生垣にも。おしゃれにお庭を演出します。
【学名】 Vitis spp.
(ブドウ科ブドウ属 落葉つる性果樹)
【収穫時期】 夏頃 (8〜9月)
【果実の特徴】
2cmから4cm程度の丸い果実が房状になる
【果実の用途】
生食 (皮ごと食べられる)、ジュース、ワイン
【植栽適地】
全国で栽培が可能。 ※耐寒性あり
【自家結実性】
あり。1本で成ります。 (受粉樹不要)
植え付け適期
【最適時期11月~翌年2月頃】
この時期の植え付けでは根を軽くほぐし、根を広げて植えます。
【3~6月、9~10月】
この時期の植え付けは根を崩さず、乾かさないように管理します。
【真夏】
根を崩さずそっと植え、植え付け直後は毎日水を与えてください。
1.今回は10号のトレンチポットを使用します
2.慎重にポットから苗木を抜き取ります。
3.良い根を持ってますね~
4.水を張ったバケツにしばらく根を浸します
5.土を入れます
6.根を広げるように苗木をそっと土に置きます
7.苗木を支えながら土を周りに入れていきます
8.土を手で押さえてギューッと!
9.支柱をつけます
10.肥料 を適量振りかけます
11.肥料の上に土をかぶせて見えなくします
12.地際から40cmくらいで主幹を剪定します
13.鉢底から水があふれるくらい水をやります
14.ラベルを付けたら完成!
落葉時期は根をいじっても大丈夫ですがやさしくです。 葉がついてる時期は根は崩したり、触ってはだめです!
撮影用植え付け品種:ネヘレスコール
撮影時に使用した資材:
タワーリングサポート支柱〈3段式〉75cm
ぶどうがおいしくなる肥料(2kg)、
果樹の土(肥料入り)(14L)
置き場所・水管理
ブドウは過湿を嫌います。水管理は乾いたら与える程度です。
肥料の与え方
1ヶ月に1回有機肥料を与えてください。
ブドウの好きなアミノ酸がたっぷり含まれた
→ ブドウの好きな肥料がオススメです。
植え付け適期
【最適時期11月~翌年2月頃】
この時期の植え付けでは根を軽くほぐし、根を広げて植えます。
【3~6月、9~10月】
この時期の植え付けは根を崩さず、乾かさないように植えます。
【真夏】
根を崩さずそっと植え、植え付け直後は毎日水を与えてください。
植え場所・水管理
ブドウは過湿を嫌います。水はけの良い場所に植えてください。水管理は乾いたら与える程度です。特に露地栽培の場合は真夏の何日も雨が降らない場合を除いて、あまり必要ありません。雨の多い年、水の与えすぎは果実が水っぽくなりやすいです。
1.日当たり・水はけの良い場所に直径60cm深さ50cmほどの穴を掘ります。
2.慎重にポットから苗木を抜き、水を張ったバケツにしばらく根を浸します。
3.根を広げるように苗木をそっと土に置き、苗を支えながら土を周りに入れていきます。
この時、接ぎ木部分が地中に埋まらないように注意!
掘り上げた土:腐葉土:赤玉土中粒
=5:3:2(または果樹の土(肥料入り)(14L))
1株あたり200g程度の粒状肥料
4.土を手で押さえてギューッと抑え支柱をつけます。
5.地際から40cmくらいで主幹を剪定します
6.たっぷり水をやって植え付け完了です!
肥料の与え方
2月頃に与えます。ブドウの好きなアミノ酸がたっぷり含まれた
→ ブドウの好きな肥料がオススメです。
植え付け(冬)
ブドウの植え付けの最適時期は11月~翌年2月頃です。植え付け直後、地際から40cmくらいで主幹を剪定します。勇気が要りますが、この剪定が春からの生育に影響します。
新しく出てきた枝の中で最も良いものを選び、まっすぐに伸ばします。これが木全体を支える大切な「主枝」となります。主枝が自力で立てないくらい大きくなってきたら支柱をそえます。支柱は90cmぐらいのものが良いです。主枝から細い脇枝が伸びてきたら、2~3葉を残して脇枝を全て切り落とします。
→イボ支柱 90cm (止めゴム付)
→剪定バサミ
寒さが残るうち(芽が動きだす前)に支柱を取り替えます。棒状の支柱を3つ使用するか、つる性植物用のタワーリングサポート支柱を使用しましょう。枝を支柱から外して、新しい支柱を鉢に設置します。苗木は鉢に植えたままですよ!新しい支柱の上の方にぐるぐるぐると丸く束ねます。お好みのサイズに仕上げたら、余分な枝先は切り落とします。
※無理に枝を折り曲げないように注意!
※枝には芽がついていますので、優しく取り扱ってあげてください。
※真冬に誘引してあげると良いですよ。
2年目の春
徐々に寒さが抜けてきて気候が安定すると結果枝が出てきます。結果枝は、後に花芽がついて開花・結実する枝のことです。枝が伸びてから混雑しないよう、また、たくさんの花芽にエネルギーが分散してしまわないよう、出てきた枝を半分ぐらいの本数に減らし、残りは支柱へ誘引します。
2年目の夏
夏には葉が茂り、うまく育てば8月9月頃には収穫できます。それ以降夏に果実がなった枝をよーく観察して覚えておき、その枝を残して仕立てていきます。こまめに観察し、残す枝、切る枝を見極めることが大切です!
ポイント
支柱への巻き付けは、一カ所にぐるぐる巻くのではなく、少しずらして巻いていくと収穫しやすいですよ。最終的なサイズ感を想像しながら、お好みのサイズでコンパクトに仕立ててくださいね。
全ての植物に言えることですが、よーく観察してその植物のことを知り、季節ごとの変化にいち早く気づいてあげることが果樹栽培で一番大切なことです。
鉢植え栽培のメリット
■ 小さく仕立てれば置き場所に困りません。
■ 移動もラクラクです。
冬場は邪魔にならないところに置いておいて、花が咲いたら人目につく玄関先に移動、果実がなったら軒下へ運んでみんなで収穫!なんてことも出来ちゃいます。
鉢植え栽培のデメリット
■ 収穫量が少ない。
鉢サイズによりますが、3~4房の収穫が目安
ー 花ひろばオンラインで収穫したブドウ ー
シャインマスカット (写真 左) 、ゴルビー (写真 右)
植えつけ時
【最適時期】11月~翌年2月頃
植えつけ直後、地際から40cmくらいのところで主幹を剪定します。勇気が要りますが、この剪定をすることで春からの生育に大きくが出ます。
1年目(春~夏)
露地植えした苗木から新しく発生した枝の中で最も良いものを選び、まっすぐに伸ばします。これが『主枝』となり、全体を支える大切な枝となります。この主枝を中心にブドウ棚の全体像を想像していきます。
主枝がどんどん大きくなり、自力で立てなくなってきたら支柱をそえ棚に誘引します。そのほかの枝は光合成のために葉の数をどんどん増やし、主幹が早く太くなるように下方にねじまげ、芽先を摘み取ります。
冬までは主枝から次々に伸びるツルを誘引して伸ばし、棚面にとどいたら横方向に添え木をして誘引します。
1年目(冬)
主枝を残して他の込み合った枝をすべて切り落とし、1本の長~い棒状にします。主枝の先端も5分の1くらい切り戻し、来春の生長に期待します。
切り戻しによって樹勢が強くなり、春の芽吹きや生長に勢いをつけます。勇気が要りますが、大切な作業です。
2年目(春~夏)
棚下50cmくらいの位置から主枝と反対方向に第二主枝を伸ばします。
※この分岐部の位置が低いほど樹勢が強くなり高いほど弱くなります。春に発生した新梢の中でもちょうど良い位置から伸びている大きめの枝を選びましょう。
1年目に伸びた枝から出る芽は上に垂直に上がるように誘引します。早い苗は2年目の夏から収穫ができるようになります。
2年目(冬)
冬になり生長が止まってきたら、夏に作った分岐部から1m以内の不要な枝は全て除去します。また1年目と同様に、新しく伸びた枝の先端を5分の1くらい切り戻し、来春の生長に期待します。
ポイント
棚の高さは収穫の高さです。家族みんなで収穫を楽しみたければ、女性や子供でも手が届く高さで作るといいですよ。
棚仕立てのメリット
■ 立派な果実がたくさん収穫できます
■ 安定した収穫量が期待できます
お盆休みなどで家族親戚が集まったときに、みんなでワイワイ収穫を楽しむことが出来ますね。
棚仕立てのデメリット
■ 一度棚を作り始めたら移動が出来ません。
■ ある程度のスペースが必要です。
※剪定で全体の大きさは調整できますが、それなりの収穫量を目指すならそれなりの広さと高さが必要です。
こんな育て方もアリ!?
棚仕立てにしたいけど棚を準備するのがめんどくさい・・・そんな場合は、大きめの鉢にブドウを植え、伸びたツルを車庫の柱に這わせて棚仕立てのようにすることもできますよ!もちろん実際にその方法で栽培し、収穫したお客様もおります。
3年目をむかえた棚仕立て (鉢植え栽培)
摘房(つぼみが付き始めたら適宜)
【デラウェア】20枚の葉に1房(目安)
【デラウェア以外】30枚の葉に1房(目安
花房の整形(蕾の時)
1、復房を切り取る
2、先端を少し切詰める
【巨峰系】7〜8cm
【一般の品種】8〜10cm
デラウェアだけは
先端は伸ばします!
摘粒(実が大きくなり始めたら適宜)
混んでいる部分の果粒を取除く
成熟果1房あたり
【巨峰系】30〜35粒
【一般の品種】60〜70粒
【デラウェア】約100粒
ポイント
【おいしい実を作りたい!】
木の力に応じた摘房が大切です。
【いっぱい実をつけたい!】
木を大きくすることを優先します。木の生長を考え、「残念だが来年のため」と思って実を全て落とします。実がないので栄養を木の生長に存分に使いますので、大きく育ちます。いっぱい実をつけるのは来年以降に我慢します。
種無しブドウを作るために、ブドウの花が咲いた頃にブドウの花を一房ずつジベレリンに浸す作業がジベレリン処理です。タイミングは難しいですが、もちろん家庭栽培でも挑戦することが出来ますよ!
【ジベレリンとは】
植物ホルモンのひとつで、植物体内で生成され植物の発生、生長、分化過程を調整する作用を持つ有機化合物です。
※ジベレリン処理は2回にわけて行います。
1回目のジベレリン処理
【時期】全ての蕾が開花した日から3日以内
晴れの日が望ましい
【方法】細長い容器にジベレリン液を入れ、房全体を丁寧に満遍なく浸します。
※この処理には、おしべの花粉が交配することで出されるホルモンを人工的にめしべに与え、交配したと勘違いさせることで種が無いまま果実を成長促進させる目的があります。当日雨が降ったらうまくいかない場合が多いです。
2回目のジベレリン処理
【時期】1回目の処理をした10~15日以内
晴れの日が望ましい
【方法】1回目と同じ
※この処理には、果実の成長を促進する目的があります。こちらも当日雨が降るとうまくいかない場合が多いです。その後は通常通りの施肥、水やりで育ててくださいね。
さらに詳しく▶︎ジベレリン処理実践編
【原因・症状】
土中にすむ「かっぱん病」の細菌が、雨や水かけで跳ね返り、下のほうの葉に引っ付いて感染します。黒褐色の斑点が葉から広がっていき早期落葉、生育不良等を引き起こします。
【主な発生時期】
6~7月、9月~11月頃
6~9月ごろの雨の多い時期に見かけます。 8月ごろの高温期、温度の下がる11月以降は、発生しても広がる速度は遅いです。
【対処法】
■見つけたらすぐ病気の葉を取り除き、 落葉もそのままにしないですぐ始末します。
■対処薬剤(トップジンMゾルなど)を3日間隔くらいで3~4回ほどまきます。
治まらずに全ての葉が落ちてしまったら、 枯れている、細い、小さい枝などを整理して、軽く切り戻します。 地面に落ちた病気の葉も片付け、カリ肥料を多めに与えて予防すると効果的です。
■病気の葉を取り除いてから新芽が出たら、予防薬剤を散布して再発を予防します。
【原因・症状】
発病部位は葉、新梢、果実です。初め黒褐色円形の小斑点を生じ、のちに拡大して中央部は灰白色、周辺部が鮮紅色~紫黒色のやや凹んだ病斑を形成します。原因はエルシノエ・アンペリナと呼ばれるかびの一種とされています。発生しやすい条件の筆頭は”雨”です。または、チッ素肥料の施しすぎです。
【主な発生時期】
4~11月
【対処法】
■発芽直前にGFベンレート水和剤を散布します。
■生育期間中は5月中旬から下旬と6月中旬にそれぞれ一回、GFベンレート水和剤を散布します。
【原因・症状】
葉やつぼみ・新芽の一部が、うどんこのような白い粉をつけているのはこの病気。
粉を吹いたように白くなったこれは、茎葉につくカビの一種です。生育は著しく衰えます。
【主な発生時期】
春~秋の昼夜間の温度差が大きいときによく発生します。 そのためか夏場の高温期にはあまり見かけません。
【対処法】
■見つけたらすぐ病気の葉を取り除き、対処薬剤(STサプロール乳剤など)を3日間隔くらいで3~4回ほどまきます。
※ 治まらずに全体にまんべんなく発生してしまったら、 病変の葉を全部取り、風通しの悪くなりそうな込み合った枝などを整理して、対処薬剤をまいてやります。
【苗木部部室関連記事】
■ピオーネの枝に白いカビは病気ですか?
【原因・症状】
べと病と呼ばれ葉に黄色い病斑が現れ、葉裏にはカビが生え、ひどい時には枯れます。
【主な発生時期】
6~7月、9月~11月頃
多湿で少し気温が低い、昼夜の温度差が激しい時期に発生します。 風通しがよいと発生しにくいです。
【対処法】
■風通しをよくして定期的に殺菌剤(サンボルドーなど)を散布します。
■見つけたらすぐ病気の葉を取り除き、落葉もそのままにしないですぐ始末します。
■ 対応薬剤を3日間隔くらいで3~4回ほどまきます。
【原因・症状】
原因はカミキリムシの幼虫です。カミキリムシの幼虫は幹や枝の内部に侵入し1〜2年くらいで成虫になります。成虫は株元や枝をかじったり、周囲に卵を産みます。卵から孵った幼虫は幹や枝、太い根っこの内部に入り込んでを主幹や枝の内部を食害します。食い荒らされると、その木が枯れてしまいます。
【主な発生時期】
通年
【対処法】
おがくずがでるのが止まらない場合、まだカミキリムシの幼虫がいますので、繰り返し殺虫するか、穴を刃物などで広げて針金などを差し込み刺殺します。周囲に雑草が多かったりするとカミキリムシの成虫がやってきやすいので、周囲にゴミや枯れ枝、雑草は放置しないようにお願いします。また、カミキリムシの被害にあって枯れた木などは放置しないほうが良いです。
カミキリムシの幼虫には、「テッポウムシ予防樹脂フィルム」が効果的です。予防フィルムを幹に塗り込んで、カミキリムシの侵入を防ぎます。
【苗木部部室関連記事】
■テッポウムシ(カミキリムシ)の予防法
【原因・症状】
考えられる原因は日照不足や熱帯夜です。熱帯夜が続くなど、昼夜の温度差がない場合、夜に糖分の消耗をしてしまうため、着色しなくなったりします。
【対処法】
熱帯夜などでは対処法がありませんが、日照不足でしたら葉を少し減らすなりして、実の方にも日が差すようにしていただけると良いと思います。
【苗木部部室関連記事】
■ぶどうの果実が色づかない原因
【原因・症状】
ぶどうが芽吹く時期は4月から5月です。遅い苗木では6月に芽吹き始めたりします。寒い冬の年は芽吹きが遅くなる傾向があります。地温が上昇してくると芽吹きが始まりますので、のんびりお待ちください。また、ぶどうは芽吹くと耐寒性が下がるので、早く芽吹くと晩霜害で新芽が枯れたりしますので遅めぐらいの方が安心です。
【苗木部部室関連記事】
■芽吹きが遅いぶどうの瀬戸ジャイアンツが発芽
■苗木が芽吹かない
■ぶどうが芽吹かない
【原因・症状】
10~15mmのつやつやした虫が飛来して蕾や花弁を食い荒らします。花にもぐりこんで食い荒らすほか、葉や茎も食べます。(白や黄色の、明るい花色のものが被害を受けやすいとも言われます)幼虫は(路地ならさほど問題はないが)鉢栽培の場合、鉢の中で動き回り、根をかじって枯死させることがあります。ブドウの葉を網目のように食い荒らしてしまいます。
【主な発生時期】
6~7月頃
【対処法】
■枝を揺らすと落ちるので捕殺します。
■対処法被害が大きい時はオルトラン水和剤を7月~8月頃に1~2回散布します。
ぶどう苗 (ウィルスフリー接木苗)の入荷は、例年12月頃です。
苗木部では、日本最大級のブドウ苗の品揃えと出荷実績を誇り、ご注文、出荷数が非常に多いため、「毎年9月前後から早期予約販売」を行っております。ご予約後の12月になると1年分のブドウ接木苗たちが入荷し、ご予約期間中だけで数千本ものブドウ苗たちが全国へ旅立っていきます。
最近では暖冬の影響で畑から掘り取る時期が12月に入ってからになることで、入荷が12月中旬頃になる場合もございますが、ぶどう苗の販売や入荷についてのご案内は当店のメールマガジンにご登録 (無料)いただきますとイチ早くチェックできます。
上記の表はあくまでも例年の入荷の目安です。ブドウ苗は毎年4月下旬頃までにほぼ全て完売となりますので、お求めはお早めに!