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果樹の病気と害虫

〜はじめに〜

自然界のバランスが崩れている人間の生活圏内で栽培される植物は
病害虫の被害に遭いやすくなります。
また、品種改良を重ねて生まれた植物は本能的に持っている耐性を失うことが多く
病気にかかりやすくなることも。

絶対病気にならない人間がいないように、病気にならない植物はありません。

しかし、正しい生活習慣で病気に強い人がいるように、
人間の手で病害虫にかからない苗に管理していくこともできます。

病害虫にかかりにくい環境作りを工夫することも、
病害虫から回復させる工夫も、果樹栽培の楽しさにしてください。
本来、農薬はあくまで補助的な役割であることが理想です。
「農薬」の表記のある薬品は国家が法律でその安全を保証しております。
使用方法を守れば人体への影響はありません。

主な病気

主な害虫

→ 環境にやさしい消毒液のススメ

→ 薬剤使用を減らすコツ

 

黒点病(黒斑病・黒星病)

発生時期:6〜7月、9月〜11月頃6〜9月ごろの雨の多い時期に見かけます。8月ごろの高温期、温度の下がる11月以降は、発生しても広がる速度は遅いです。土中にすむ黒点病の細菌が、雨や水かけで跳ね返り、下のほうの葉に引っ付いて感染します。特徴と症状果樹は必ずかかるといってもいい病気です。黒斑病・黒星病ともいいます。葉に黒い斑点ができ、やがて葉が黄色くなって落葉します。若い枝には、黒いアトが残ることもあります。(青系果樹は特に目立ちます)雨が続くと多発します。葉が減ると、樹勢が落ちたり、花が咲きにくくなります。

対処法見つけたらすぐ病気の葉を取り除き、落葉もそのままにしないですぐ始末します。対処薬剤を3日間隔くらいで3〜4回ほどまきます。

※ 治まらずに全ての葉が落ちてしまったら、枯れている、細い、小さい枝などを整理して、軽く切り戻します。地面に落ちた病気の葉も片付け、カリ肥料を多めに与えて予防すると効果的です。

病気の葉を取り除いてから新芽が出たら、予防薬剤を散布して再発を予防します。他、マルチングを施し、水かけの際の菌の跳ね返りを予防したり、鉢植えなどの場合は雨のあたらない場所に避難させてやることも有効です。マルチング材は定期的に交換するとよいです。、冬に落ち葉を片付ける際にでも、一緒に取り替えてあげます。ついでに地表を殺菌するのもよいでしょう。

薬剤薬品は春からサプロール乳剤を週1回散布します。散布は雨の前の方が効果的です。またダコニールと交互に使用すると病菌の耐性ができにくいです。

【予防薬(一例)】

・オーソサイド
・TPN水和剤(ダコニール1000)
・チオファネートメチル水和剤(トップジンMゾル)
・トリホリン(サプロール)乳剤
・ベノミル(ベントーレ)水和剤
など他いろいろ

【発生後の対処薬(一例)】


・殺菌剤
・ダコニール
・トリホリン(サプロール)乳剤
・ベニカX
・マネージ乳剤
など他いろいろ

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うどん粉病

発生時期:4〜6月、9月〜11月頃春〜秋の、昼夜間の温度差が大きいときによく発生します。そのためか夏場の高温期にはあまり見かけません。 多湿や、チッソ肥料の過多も一因であるようです。特徴と症状葉やつぼみ、新芽の一部が、うどんこのような白い粉をつけているのはこの病気。粉を吹いたように白くなったこれは、茎葉につくカビの一種です。新芽や蕾は萎縮してしまいますが、黒点病のように葉がぼろぼろ落ちることはありません。ただし、生育は著しく衰えますから放置してもいい事はありませんので、見つけたら取り除いてやってください。

対処法見つけたらすぐ病気の葉を取り除き、対処薬剤を3日間隔くらいで3〜4回ほどまきます。

※ 治まらずに全体にまんべんなく発生してしまったら、病変の葉を全部取り、風通しの悪くなりそうな込み合った枝などを整理して、対処薬剤をまいてやります。早く発見すれば発生後でも比較的治ります。
他には、日当たりと風通しを良くして、夕方の水やりを控える、 カリ肥料を多めにあげる‥‥という予防の方法もあります。

薬剤薬品は春からサプロール乳剤を週1回散布します。散布は雨の前の方が効果的です。またダコニールと交互に使用すると病菌の耐性ができにくいです。

【予防薬(一例)】

・カダンD
・炭酸水素ナトリウム(ハーモメイト)水溶剤
・トリホリンエアゾル(オルトランC)
・トリホリン(サプロール)乳剤
・トリフミゾール(トリフミン)水和剤
・TPN水和剤(ダコニール1000)
・ポロポンV
・ビテルタノール(バイコラール)水和剤
など他いろいろ

【発生後の対処薬(一例)】

・カリグリーン
・殺菌剤
・サプロール乳剤
・テトラコナゾール液剤(サルバトーレME)
・ベニカX
・ミルディオマイシン(ミラネシン)水溶剤
など他いろいろ

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根頭がん腫病

発生時期:通年特に時期は決まっていません。根の傷口から菌が入って、菌のこぶを作ってしまったものです。特徴と症状根や株元に「こぶ状のもの」ができます。接木部の癒合膨れに似てますが、病気の場合は表面がガサガサして泡が固まったような膨れ方です。コブが生長をはじめるため、栄養を取られて樹勢が衰えます。樹勢は弱くなりますが、よほど弱い株でなければ、これが原因で枯死してしまうことはありません。

対処法コブをナイフなどでえぐり取ってやると再発しないこともあります。 コブがついていても普通に育つこともあります。コブが大きく膨らんできたら 定期的に取り除いてやるだけで結構普通に育ちます。この病気で株が枯れてしまうことはめったにありません。 諦めずに、根気よくコブを取りつづけて育ててあげてください。コブをとった部分にマイシンSなどを塗ってあげると多少、効果が上がります。

他には、
「バクテローズ(1?あたり10L)を地面に散布する」
「バクテローズ(1?あたり10L)に苗木の根を4時間浸す」

周囲に伝染するため、園芸書などでは薬剤での完治が難しいので、『発見したら株ごと抜き取り焼却処分する〜云々』と結構物騒な病気のひとつにされています。発生すると助からない疫病のように思われる方も見えますが、そんなことはありません。定期的に取り除いてやってください。諦めるのはまだ早い!

薬剤「対処薬(※特効薬、ではないのでご注意ください)」

・バクテローズ
・マイシンS

など他

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キャンカー(枝枯れ病)

発生時期:通年特に時期は決まっていません。剪定時の切り口、台風、霜害や凍害などによる傷みからの細菌の進入などが原因で、特に年数の経った果樹に多く起こるようです。また、チッソ系肥料が多い事も一因となるようですが‥‥果樹の3大病(黒点、うどんこ、根頭がん腫)と比べれば、 あまり見かけない病気です。特徴と症状紫褐色の斑点が現れ、表皮が白くカサカサになり、斑点の出た枝は陥没して最終的に枯れてしまいます。他には、蕾が開かなくなる、花弁に赤い斑点が現れる‥‥などの症状もあります。

対処法発病した枝は見つけ次第取りのぞいて、切り口を殺菌剤などで消毒します。防除薬はボルドーが効果的です。

薬剤「対処薬(一例)」

・殺菌剤
・ボルドー
他いろいろ

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灰色かび病(ボトリチス)

発生時期:梅雨・秋頃開花期に長雨が続くと発生することがあります。高い湿度や、ムレが一因となるので、やはり風通しがよいと発生しにくいです。果樹の3大病(黒点、うどんこ、根頭がん腫)と比べれば、やはりこちらも、あまり見かけない病気です。特徴と症状花弁に汚褐色の斑点が現れ、花が開かなくなり、蕾なども咲かずに腐ってしまいます。開花前の蕾の表面を、灰色のカビが覆っていたらこの病気。白い花につきやすいようです。他には、蕾が開かなくなる、花弁に赤い斑点が現れる‥‥などの症状もあります。

対処法症状の見られる箇所(蕾や花弁)を片付けて地面に落ちないようにして、薬剤をまいてください。梅雨に入る前にダイセンやベンレートなどを週に2〜3回散布しておくのも予防ですが何より蒸らさない、風通しをよくするのが一番です。湿度が高く気温の低い時期に発生するので、とにかく風通しをよくしてあげてください。他の予防法としては、水やりの際に花弁に水をかけないようにする雨の当たらない場所に枝を誘引させる‥‥というものもあります。

薬剤「対処薬(※特効薬、ではないのでご注意ください)」

・ダイセン
・ベンレート
・プラントバックス

など他

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べと病

発生時期:4〜6月、9月〜11月頃多湿で少し気温が低い、昼夜の温度差が激しい時期に発生します。風通しがよいと発生しにくいです。夜露が朝まで残るような気候や高い湿度、ムレが一因となるようです。他の病と同じく、蒸らしていい事はあまりありませんね。特徴と症状若い葉に紫褐色の斑点が出来たり、葉の裏面にも灰色のカビ状菌糸が現れて、ふやかしたようになり落葉します。また、茎にも細長く割れた斑があらわれ、ひどいと枯れてしまいます。黒点病と同じく、あっという間に葉がなくなりますが、黒点病と比較すると、あまり見かけることのない病気です。

対処法ムレが原因となりますので、風通しをよくして定期的に殺菌剤、サンボルドーなどを散布します。見つけたらすぐ病気の葉を取り除き、落葉もそのままにしないですぐ始末します。対応薬剤を3日間隔くらいで3〜4回ほどまきます。

※ 治まらずに全ての葉が落ちてしまったら、枯れている、細い小さい枝などを整理して、軽く切り戻して追肥を与えます。地面に落ちた病気の葉も片付け、とにかくムレないようにすると効果的です。

病気の葉を取り除いてから新芽が出たら、対応薬剤を散布して再発を予防します。

他には、
日当たりと風通しを良くして、夕方の水やりを控える
‥‥という予防の方法もあります。

薬剤「対処薬(※特効薬、ではないのでご注意ください)」

・アリエッティ
・殺菌剤
・サンボルドー
・ダコニール
・マンネブ(マンネブダイセンM)水和剤

など他

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さび病

発生時期:4〜11月頃(梅雨・秋頃)飛んできた胞子が、ムレた場所で増殖すると発症します。特徴と症状葉に小さないぼ状のものができ、やがて薄皮が破れ中からさびに似た粉が飛びます。果樹病の有名どころ(黒点、うどんこ、根頭がん腫)と比べれば、あまり頻繁に見られる病気ではないです。

対処法症状の見られる部分を取り払い、薬剤をまいてください。サプロール乳剤が効果的です。

薬剤「対処薬(※特効薬、ではないのでご注意ください)」

・ベンレート
・プラントバックス
・トップジンM
・トリフミゾール(トリフミン)水和剤
・トリホリン(サプロール)乳剤
・ジマンダイセン
・マンネブ(マンネブダイセンM)水和剤

など他

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すす病

発生時期:年間を通して多くの植物に発生する病気です。害虫駆除が発生を抑えるポイントです。特徴と症状葉や枝、幹の表面がすすをかぶったように黒くなります。これは黒いカビによるもので、見た目の美しさが損なわれます。すす病菌の多くは、植物には直接寄生せず、植物に寄生している昆虫の排泄物や分泌物、植物に付着したほこりなどから栄養を得ています。すす病の発生した植物には必ずアブラムシやカイガラムシ、キジラミ、コンジラミなどが寄生しています。

対処法症状の見られる部分を取り払い、薬剤をまいてください。すす病の発生源になっている病害虫を駆除します。風通しや日照不足が悪いところに害虫が発生しやすいので、すす病も発生する可能性が高くなります。植物の生育環境を良くすることが第一の対処法です。

薬剤「対処薬(※特効薬、ではないのでご注意ください)」

・モスピラン
・オルトラン
・ランネート

など他

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アブラムシ

発生時期:4〜11月頃(早春〜初夏・秋頃)7、8月の暑い時期はあまり見られないです。特徴と症状野菜苗や果樹苗や庭木などでも、よく見かける小さな虫。黒点病に並ぶほどに、あらゆる植物に発生が多い困ったサンです。緑や黒色の小さな虫が、若い葉の裏や蕾に群がって樹液を吸います。葉がしわしわになったりで、見栄えも悪くなりますし、酷いと生長も悪くなります。排泄物が「すす病」の原因になり、「他のウィルス病」などを媒介し二次病害の原因にもなる上、アブラムシは短期間でよく増えるので、放っておくと大変です。

対処法なるべく早くに発見し、捕殺や薬剤散布などをします。数が少ない場合は何とか手で取れないこともないですが、いかんせん相手が細かいので苦労します。但し、薬をまく場合、同じ薬剤を続けてかけると耐性ができてしまうので、時々薬品を変える事も必要です。消毒散布後2日後くらいの朝、ホースの水圧で死骸は吹き飛ばします。

※ 春先は薬剤の抵抗が強く、効きにくいとも言われています。なるべく数が少ないうちに手で取ってしまってください。

薬剤「対処薬(※特効薬、ではないのでご注意ください)」

・アセフェート(オルトラン)
・トリホリンエアゾル(オルトランC)
・ピリミホスメチル(アクテリック)乳剤
・プロチオホス(トクチオン)乳剤
・ベニカX
・ベニカDスプレー
・マラソン乳剤
・MEP(スミチオン)乳剤

など他

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チュウレンジバチの幼虫(チュウレンジハバチ)

発生時期:4〜11月頃(早春〜初夏・秋頃)だいたい、春から秋にかけての期間に発生します。バラを育てたことのある方なら、おそらく一度は目にした事がある虫です。胸部分に赤みがあるので、アカスジチュウレンジと思われます。ニホンチュウレンジ、チュウレンジハバチは背中側から見れば真っ黒、そして3種とも、成虫の腹部分がオレンジ色をしています)特徴と症状成虫が飛んできて幹に産卵し、幹の産卵痕は、縦にすっぱりと裂けてしまいます。痕は治りかけの傷のように、裂けたふちが盛り上がって見栄えが悪くなります。

孵化した幼虫は、旺盛な食欲であっという間に若い葉を食べてしまいます。しかも、1枚の葉に集団でとりつくので、大本の葉脈を残して食べつくしてしまうまでに、さほど時間がかからないです。

頭が黒やオレンジで、胴体の緑色の幼虫が、葉のふちについてモリモリ食べます‥‥(T△T)

対処法成虫にも薬剤は効きますが、飛んでくるので完全に駆除するのが難しいです。被害にあった葉は取り払い、幼虫は、見つけたら捕殺します。数が多いときには薬剤をまいてやってください。

薬剤「対処薬(※特効薬、ではないのでご注意ください)」

・マラソン乳剤
・オルトラン
・スミチオン
・ピリダフェンチオン(オフナック)乳剤

など他

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スリップス(アザミウマ類)

発生時期:5〜11月頃(春〜初夏・秋頃)果樹以外にも、ムクゲやクチナシ、オオヤマレンゲ‥と、色々な花についているので、目にしている方も多いと思います。(ちなみに左サンプル写真は「八重のクチナシの写真」です)特徴と症状体長2〜3mmの黒や黄色の(細かく切った髪の毛のような見えにくい)虫が、花弁や蕾、新芽、葉に寄生して汁を吸います。花弁の汁を吸われると、花にしみが残って観賞価値が下がってしまうほか、酷いと開花が難しくなります。新芽の汁を吸って、シオシオにしてしまうこともあります。

対処法発見しだい薬剤をまいたり、素手では小さすぎて難しいので、粘着テープなどを使って捕殺します。

※ 同じものを連続して散布すると、やはり抵抗力がついてしまうので、アブラムシ同様、薬剤は散布のたびに変えたほうが良いです。予防法としては、開く直前の花に(※花を汚さないよう展着剤を入れずに)適応薬剤を散布したり、咲き終えた花がらをこまめに摘む‥‥というものがあります。
しかし果樹の場合、ローズヒップを楽しみたい方もいらっしゃいますので、こまめに観察して掃除してあげるのがよいでしょう。

薬剤「対処薬(※特効薬、ではないのでご注意ください)」

・アセフェート(オルトラン)
・ニテンピラム(ベストガード)水溶剤
・アセタミプリド(モスピラン)水溶剤
・スミチオン
・浸透性の強いスリップス専用薬剤

など他

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バラゾウムシ

発生時期:5〜6月頃(春〜初夏・秋頃)7〜10月にも発生することがあり、どこからか飛んできます。(ちなみにサンプル写真は「シャンテ・ロゼ・ミサト」です)特徴と症状小型のアリほどの大きさ(2〜5mm位)の、 口が象の鼻のように伸びた甲虫がこれです。蕾や新芽が小さいうちに産卵して、産卵箇所より先が、ちりちりと黒く焦げたように枯れさせてしまいます。他には、長い口で汁を吸い、蕾がうなだれ枯れるなどの被害も出ます。

対処法小さいので難しいですが、可能であれば捕殺します。意外と増殖が早く、放っておくと増えますので早めに薬剤をまいてください。

アブラムシや他のものと同じく、同じ薬品を連続して散布すると抵抗力がついてしまうので、薬剤は散布のたびに変えると良いです。

また、しんなりした蕾や枯れた部分などを放置すると、それをエサに幼虫が育つので、速やかに除去しておくと予防になります。

薬剤「対処薬(※特効薬、ではないのでご注意ください)」

・MEP(スミチオン)乳剤
・アセフェート(オルトラン)
・生薬のジックニーム

など他

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ハダニ

発生時期:4〜11月頃気温の低い時期は発生しにくいです。特に夏期の高温乾燥時の被害が目立ちます。(サンプル上:被害葉の表、サンプル下:被害葉の裏側)特徴と症状肉眼では見えにくい小さな虫が、葉の裏などに引っ付いて樹液を吸い、吸われた部分が白い斑点になり、葉が黄色くなったり、表面が白っぽいカスリ状になって落葉します。

他には、新芽がちぢれて大きくならなかったり、ダニの種類によってはクモの巣状になることもあります。

対処法見つけたらすぐ症状の出た葉を取り除き、対応薬剤を3日間隔くらいで3〜4回ほどまきます。

※ 同じものを連続して散布すると、やはり抵抗力がついてしまうので、アブラムシ同様、薬剤は散布のたびに変えたほうが良いです。

※ 治まらずに全ての葉が落ちてしまったら、症状の出ている葉を整理して、軽く切り戻して追肥を与えます。新芽が伸びてきたら薬剤を散布して、再発を予防します。

ダニは水が苦手。風通しがよく、定期的に葉が雨などで洗われるような場合はハダニはほとんど出ません。定期的にホースなどの水で勢いよく葉を洗い流す(葉水をかける)だけでずいぶん予防になります。

※やりすぎると蒸れるので、カビやアブラムシ発生の原因になります。ほどほどに!

他には、「つる果樹の場合は、枝固定の紐の内側で越冬しているときがあるので、『冬の剪定・誘引』の際に、紐を取り替えてしまう」

「石灰硫黄合剤を、冬に幹のひだや根元に浸透させる」‥‥という予防法もあるようです。

薬剤「対処薬(※特効薬、ではないのでご注意ください)」

・ケルセン
・粘着くん液剤
・フェンピロキシメート水和剤(ダニトロン フロアブル)
・酸化フェンブタスズ(オサダン)水和剤
・アミトラズ(ダニカット)乳剤
・石灰硫黄合剤(冬季、幹のひだや根元に浸透させるとよいです)
・ジックニーム
・ハダニ用薬剤

など他

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カミキリムシ

発生時期:5〜9月頃幼虫は2〜3年かけて育つので、発生時期は「通年」と考えてもらってもよいです。(新しく発生したものは8〜9月に確認可能です)(ちなみに左サンプル写真は「リンゴの木の写真」です)成虫は5〜7月に多いので、捕殺するならこの時期です。

特徴と症状株元に木くずのようなもの(写真「上」参照)が出ていたら、この虫がどこかにいます。あっという間に果樹を枯らす恐ろしい害虫です。成虫は茎の皮や新芽を食べて、それより先を枯らしてしまいます。

幼虫はもっと酷く、幹や根の内部を食べながら3年目にさなぎになります。枝や幹の内部を食べ進んでいくため、その部分が空洞になり、それより先の部分は枯れます。ですから成虫よりも、幹に潜り込み中心をくりぬいてしまう幼虫のほうが厄介と言え、最悪、幹が折れてしまいます。

対処法成虫は、春過ぎ〜初夏にかけて、発見しだい捕殺をするようにして、 しばらく他の成虫が来ないかを警戒しておきます。株元に木くずのようなものが出ていたら、幼虫がいる可能性があります。潜んでいると思われる穴(写真「下」参照)を探し、

1.針金などで中の幼虫を刺して、息の根を止める
2.穴に殺虫剤を(100倍程度に希釈して)スポイト注入&塞ぐ
3.穴に薬剤をスプレー&何かできっちり塞ぐ
4.穴を薬剤を染み込ませた綿などで塞ぐ

‥‥などして退治します。

もしもまだ株元に「おがくずのようなフン」が溜まっていたら要注意。失敗か、他にもいる可能性があるので、怪しい穴を探して上記の対処を行ってください。周囲などに、卵を産み付けそうな枯れ枝などがないか確認をし、掃除をしておくと予防になります。

万が一、残念ながら完全に枯死してしまった場合、新しい幼虫が発生しないうちに、速やかに片付けてあげてください。

※昔はカミキリムシの頭をちぎって(生首にする)農協に持っていくと、こずかい(報奨金)がもらえました。(By・・・田舎育ちの店長の子供のころ)

薬剤「対処薬(※特効薬、ではないのでご注意ください)」

・スミチオン乳剤
・アリアトールA
・市販の殺虫剤

など他

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コガネムシ/甲虫類

発生時期:春〜秋頃幼虫は8〜10月頃、成虫は5〜9月頃に発生します。特徴と症状10〜15mmのつやつやした虫が飛来して蕾や花弁を食い荒らします。花にもぐりこんで食い荒らすほか、葉や茎も食べます。(白や黄色の、明るい花色のものが被害を受けやすいとも言われます)

幼虫は(路地ならさほど問題はないが)鉢栽培の場合、鉢の中で動き回り、根をかじって枯死させることがあります。

対処法成虫の場合――
発見しだい(もしくは誘引罠(市販/自主制作)を使って)、捕まえてとどめをさしてください。

または薬剤を木とその周囲に散布して下さい。朝涼しい時間帯に株を揺すると寝ていたコガネムシが落ちますので、そいつを捕まえてとどめをさします。

幼虫の場合――
鉢物で急速に生育が衰えた場合は、被害を受けていることがあるので、苗を抜き、食害されている場合は古土を捨てて新しい用土で植え込むようにしてやります。被害にあった苗が元気になるまでは、半日陰で管理するといいです。

薬剤「対処薬(※特効薬、ではないのでご注意ください)」

幼虫――ダイアジノン粒剤

成虫――スミチオン、マラソン、アクテリック乳剤

など他

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カイガラムシ(ロウムシ)

発生時期:通年(※幼虫が動き回るのは春〜初夏にかけて)風通しが悪いと多発するようです。特徴と症状貝殻をかぶったような形(もしくは白い円形)の、平らな山のような何かが枝や幹についていたらこれです。枝や茎から汁を吸い、葉が黄色くなったり、株が弱り、酷いとそのまま枯死すこともあります。排泄物は「すす病」などの原因にもなります。

対処法古い歯ブラシなどで削り落とすのが一番効果的です。枝に多くこびりついてしまった場合は、枝ごと取り払って燃すなどしてしまいます。薬剤で駆除する場合、なるべく早い時期(4〜6月は幼虫が動き回る時期)の薬剤散布をすすめます。(名の通り、貝殻のようなものや「まく」をかぶっているために、薬剤が効きにくくなっていますので、根気よく対処する必要があります)

※ブラシなどで枝から削り落としたら、生きていけないのですが、まれにまた這い上がることもあります。滅多にありませんが、心配な場合は硬い地面で踏み潰したり、薬剤を浴びせかけるなどしてトドメをさしておいてください。

他には、風通しが悪いと発生するようなので、風通しを良くする為に、込み合った枝を片付けたり、もしくは冬期に石灰硫黄合剤、あるいはマシン油、乳剤などを散布すると、予防効果があります。

薬剤「対処薬(※特効薬、ではないのでご注意ください)」

・ピリミホスメチル(アクテリック)乳剤
・マシン(マシン油エアゾル)油剤・石灰硫黄合剤
・ベロニカDスプレー

など他

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ヨトウムシ

発生時期:5〜10月頃大体春〜秋頃に発生します。特徴と症状小さいうちには昼間も活動しますが、大きくなると日中は「土の中」や「葉の裏」などに潜み、夜にこっそり出現して、葉を食べてしまいます。

食べられている葉のある株の周囲、その葉の陰や、少し掘り起こして蛇やトカゲのような地味な色に、控えめな斑紋の入ったイモムシなどが転がり出たら、それがヨトウムシです。成長するにつれて、被害は拡大してしまいます。

対処法小さいときには緑色で、集団で葉の裏などにいることがありますので、発見しだい捕殺する(葉ごと切り取ってしまう)とよいです。このときであれば、まだ薬剤も効果があります。葉に点々と穴が開いていたら、注意深く観察して見てください。

緑色ではなくなった「大きな幼虫」は、薬剤が効きにくい上、昼は隠れて夜間に現れるので、株元や葉の裏を見る、地面を軽く掘り起こすなどして探し、見つけたら速やかにトドメをさしてください。

薬剤「対処薬(※特効薬、ではないのでご注意ください)」

・アセフェート(オルトラン)
・スミチオン
・ピリミホスメチル(アクテリック)乳剤

など他

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ハモグリガ類(エカキムシ)

発生時期:4〜10月頃大体春〜秋頃に発生します。※ 写真はレモン果樹についたものです特徴と症状葉に不規則に蛇行したすじのような斑や、袋状になった円状の食害痕が発生します。これは、ハモグリガの幼虫が葉肉内に潜り込んで食害した跡です。多発すると葉が早期に落葉し植物は衰弱します。年数回発生し、被害は種に応じて春〜秋の終わり頃まで続きます。

対処法発見しだい捕殺する(葉ごと切り取ってしまう)とよいです。発生の初期に1週間おきに2〜3回、作物に登録のある薬剤を散布します。ハモグリガを駆除しても食害跡は残るので、被害が進まないうちに薬剤を散布します。

薬剤「対処薬(※特効薬、ではないのでご注意ください)」

・アセフェート(オルトラン粒剤)
・モスピラン粒剤
・ベストガード粒剤

など他

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イモムシ(アゲハチョウの幼虫)

発生時期:5〜8月頃チョウが柑橘苗の周りで飛んでいたら要注意です。卵を産み付けていきます。特徴と症状旺盛な食欲で葉を食べつくす。柑橘類の葉に多く発生します。弊害として葉にフンなどが付きすす病の発生源になったりします。

対処法発見しだい捕殺する(葉ごと切り取ってしまう)とよいです。発生の初期に1週間おきに2〜3回、作物に登録のある薬剤を散布します。ハモグリガを駆除しても食害跡は残るので、被害が進まないうちに薬剤を散布します。

薬剤「対処薬(※特効薬、ではないのでご注意ください)」

・アセフェート(オルトラン粒剤)
・モスピラン
・ランネート

など他

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イラガ(オコゼ)

発生時期:5〜8月頃夏から秋にかけて年に1回〜2回発生します。(写真下は食害の跡です)特徴と症状毒針をもつため直接触れないように注意してください。刺されたらかなり痛いです。葉上で幼虫時代を過ごし葉を食害します。

対処法発見しだい捕殺するとよいです。発生の初期に作物に登録のある薬剤を散布します。イラガの仲間はまゆで越冬します。冬の間、繭を見つけたら幼虫が発生する前に取り除いて駆除します。

薬剤「対処薬(※特効薬、ではないのでご注意ください)」

・アセフェート(オルトラン粒剤)
・モスピラン
・ランネート

など他

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環境にやさしい消毒液のススメ

暖地サクランボ

家庭園芸の場合、化学薬品や農薬は適切に使えば害はないとわかっていても、子供やペットのことを考えるとちょっと不安・・・。でも、植物たちにも生き生き育ってほしい。そんな時は、自然の中で作り出される環境に優しい消毒薬を試してみてはいかがでしょう?

【木酢液(もくさくえき)】木酢液は炭焼の際に煙からできる天然の液で、殺菌作用の他に木を活性化させたり葉をイキイキさせると言われ、殺虫作用はありませんが臭いで害虫が近づかないと人気で多くの方が使用しています。効果は長続きしませんので2週に一度、一ヶ月で3、4回ほど繰り返し与えることが必要です。木酢液は様々な会社から販売されておりますので、使用方法をよく読み、規定倍率にうすめて与えてください。

【竹酢液(ちくさくえき)】上記「木酢液」のように炭焼の際に煙からできる天然の液です。竹酢液は木酢液よりも少し酸性度が高いので、より殺菌作用があると言われています。こちらもやはり殺虫作用はありませんが、害虫が近づかない忌避効果があり、多くの方が使用しています。効果は長続きしませんので2週に一度、一ヶ月で3、4回ほど繰り返し与えることが必要です。規定倍率にうすめてスプレーしてください。

※木酢液・竹酢液の成分には、タール分が含まれるとされておりますので、「え?!発がん性あるのですか!?」という不安を持ってしまう方もいると思います。そう心配するほどのものでもなく、製品によってタールの含有量も違うようですが、店頭やインターネットなどで成分を確認するか、タール分がより少ないとされる【竹酢液】から試してみるのもよいでしょう。

【ニーム】ニームはすでに海外では多くの実験が行われ、ダニ類、カメムシなどをはじめとした128種類の虫への効果が認められています。
人畜無害で低コストなニームオイルは経口毒性試験LD50値13,000mg/kg以上と毒性がきわめて低く、弱酸性で安定します。紫外線によって容易に分解され安全性がきわめて高く、農薬用マスクなど、防具は必要ありません。しかし、草食昆虫類に対する効果は世界レベルで高い評価を得ています。

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【アグリクール(忌避液)】自生植物(マメ科)クララ(昔参)の根・茎・葉をアルコールや有機溶剤等で溶解した液です。害虫類がこのアグリクールを吸引する事で食欲が減退し、衰弱して防除できます。雨で流れてしまうので雨上がりが効果的です。また発生初期の散布が効果的です。展着剤とは混ぜないで水と混合したらすぐ使って下さい。300倍、500倍にして使用します。

【でんぷんスプレー(害虫対策)】ぺったりとノリ状に害虫を覆う「でんぷん」で窒息させるもの。アブラムシやハダニ類に使ってみてください。うすめずにそのまま使えるスプレータイプです。

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薬剤使用を減らすコツ

【毎日観察する】果樹は消毒が大変」とよく耳にします。しかし、早期発見早期治療を心がければ問題ありません。水やりを行う前に1日最低1回数分だけでも、果樹をじっくり観察してあげてください。病害虫がついてないか確認することも果樹を育てる大きな楽しみの1つです。まだ症状が軽いうちなら病気の個所や害虫を取り除く手間が少なく、面倒な消毒などするまでもない場合が多いです。病害虫などは早期発見早期治療が最も効果的です。

【マルチングする】株の根元まわりをココヤシチップ〜快〜不織布などで覆うと、水やりや雨による泥はねを防止でき、黒点病など細菌が原因の病気の予防になります。また、雑草の発生も防止してくれます。夏場は照りつける太陽の直射日光や猛暑で地中温度が高くなりすぎるのを防いでくれるし、冬場は土壌の凍結対策にも成ります。マルチングはやっておいて絶対に損はありません。

花ひろば ココチップ 『快』(20L)
コガネムシ幼虫&雑草防止不織布

【強靭な苗に育てる】強く生長した苗は、少々の病気や害虫をモノともしません。植物の生長のために必要な養分を適切に与え、開花や結実よりもまずは根や主幹を充実させるように育てます。 天然素材100%のプレミアム有機肥料を与え、他にも有機質の微量要素を含むカニガラ肥料や、貝化石を与え、ゆっくりと緩やかに育てましょう。

天然素材100%のプレミアム有機肥料(2kg)
カニガラ肥料
貝化石



★ 薬剤使用を少なくするためには、ある程度の病害虫なら容認するという考え方もあります。
神経質になりすぎて、世話をやきすぎたために、失敗することも意外と多いのです。


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お家にあるもので害虫退治!?

更に、参考程度ですが――家の中にあるもので、『害虫への忌避効果や、多少の殺虫効果のあるといわれているもの』をご紹介します。他にも何かございましたら、情報をお寄せください。追記させていただきます。

【唐辛子】酢や焼酎につけたり、煮出したものを適度に薄めて散布すると、防虫効果があるといわれています。

【牛乳】アブラムシなどに対して、適度に薄めて散布をすると、呼吸器をふさいで窒息させる効果があるといわれています。

【酢】木酢、竹酢ではなく『酢』。台所などにあるものを適当に薄めてまくと、殺菌効果があると言われています。

【台所洗剤、石鹸など】適度に薄めて、アブラムシなどにかけると窒息すると言われてます。

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