花先に藤色が乗るかわいらしい花。別名:「あけぼのふじ」。
口紅藤(くちべにふじ)はその名の通り、白い花に薄紅の覆輪が入るかわいい野田藤(ノダフジ)です。ピンクの花房が垂れるように咲きます。花房の長さは20~50cmです。
開花が進むと白くなっていきます。開花時期はやや遅いほうです。
ふじは棚仕立てが一般的ですが、壁面仕立てや立ち木仕立てをすればとってもおしゃれです。鉢植えにして、少し高いところに飾ってもいい感じ。
洋風にももってこいで、よく茂るのでフェンス代わりにも大丈夫です。花が垂れ下がって咲くのが美しいので、フェンスやトレリスで楽しむ場合は、伸びたつるはなるべく高い位置に誘引し、垂れ下がる花房に余裕が出るようにするといいです。フジの壁って、すばらしく美しいです。ツルで対象物に巻きつきます。つる性植物の中でも最大級にツルが伸びます。
【豆知識】
・丈夫なつるは古代より縄の代用としたり、籠や椅子などの材料として用いられました。
・ヤマトタケルノミコトが船の艫綱を太いフジにつないだという伝説があります。
・万葉集には、27首の藤を詠んだ歌が知られています。
・つるが蛇に似て、またフジが不時に通じるため、庭に植えるのを嫌う風習がある一方で、神聖な木ともされました。
・花や新芽は食べられます。